村で行われたシンピューブエ、近隣の村人も大勢やってきて、大変な盛り上がりでした。先日紹介した若い弁護士さんの結婚式が総額30万ksくらいで出来たジミ婚でしたが、この村の得度式は豚肉だけでも88万ksかかって、村人にご馳走は振舞われました。総額は220万ks掛かり、村人の寄付で半分は賄うことが出来たそうです。
サインワインという伝統音楽の楽団(15人編成)ミンタミー(女芸人)も呼んでいました。家の前のかなり広い庭にマンダ(仮設舞台)を造り得度式は3日かけて行われました。
初日は、お寺からお坊さんをお呼びして法話の会が開かれ、70,80人近所の人が聞きに来てましたが、夜7時から始まって9時過ぎても終わらず、農作業で疲れている農民達は、眠気を抑えるのに必死のようでした。このお坊さんは法話が上手いので有名で、次の日からマンダレーに行かれたそうです。CDも今度出すそうで、なかなかやる気もあるお坊さんでした。
2日目、いよいよ11歳になる弟は王子様の格好にかざられ、一緒に写っている7歳の妹は式には関係ないのですがナッタミー(女神 仏教ではない)の服装にしてもらい、はしゃいでいました。この格好でお寺にゆき、得度式を挙げました。そして夕方からマンダで楽団とハタ(コメディアン)ミンタミー(女芸人)の舞台が午前3時までにぎやかに続きました。★王子のように着飾るのは、仏陀がもともと裕福な家庭の子供(一説には王子)から、苦しい修行に耐え悟りを得た過程を得度式の中に取り入れたものです。
3日目、早朝6時20分
位から4,5人のサインワインの演奏が始まり、、、延々と演奏は続き、午前9時に一旦休憩に入ります。11時から演奏が再開され、12時には昼の部のミンタミーが、昨日と違う衣装で(昨晩は銀の衣装、昼間はピンク)華やかに踊りと歌を披露して午後2時に全ての演奏が終了しました。
そして最後は、村人100人以上が寄付する物品を持って、行列を作ってお寺まで行進します。王子姿の弟も白い牛車に乗って、牛も角に花がつけられています。そして最後の行事が終えると、王子姿の男の子達は、頭を丸坊主にされてコーインと呼ばれる小坊主になり、1週間くらいお寺の中で生活し修行します。
大体ビルマの仏教徒は、得度式で1回また成人になっても1,2回は剃髪して短期(1週間から3ヶ月)の出家をするのが習慣で、男子の出家の功徳はその男子の母親に来ると言われています。それで男の子のいない母親は、親戚の男の子の得度式の費用を自分が見て、功徳を得ようと(笑い)お金を出すそうです。しかし、始まりから終りまで得度式は仏教の行事だということを、今回村の得度式に参加して強く感じました。