犯罪新聞

サテンにおいてあったムーキンタディン（Ｃｒａｉｍｅ　Ｎｅｗｓ　Ｊｏｕｒｎａｌ）犯罪だけを扱った新聞を読んでいた。
読んでいた犯罪新聞に、天井裏の小さな割れ目から会社の事務所に深夜侵入して、３９００万ｋｓを盗んだ２０歳の男が逮捕された記事が興味を引いた。タイトルは「盗んだ金を湯水のように使った夫婦」
ジャンジュネの「泥棒日記」を引き合いに出すまでもなく、犯罪者は「悪の華」ある種の魅力を備えた悪党ドモが多い。事件の記事には必ず犯人の写真が掲載されている。
バイクで通行人の女性のネックレスやバッグなどを奪った２３歳の男。　長身できつね目で東洋風な男は、妹の夫を殺し。店からレップトップを６台盗んだ３人組み。自転車を３台盗んだ体育会系男、オートバイを６台盗んだマッチョ２人組。

覚せい剤で捕まった若者２人。２人とも芸能人のような風貌。そして今回の主役　ジャーバー（カ）ココアウン　２０歳（カ）というのは、「又は」と言う意味で、名前　通称が２つ３つある人は珍しくない。
７月２日　事件は、バインナウ市場の中にあるＢＡＷＧＡＷＡＤＩと言う自動車部品会社の社長が支払いのため金庫を開けたらば、中が空っぽだったので、驚いてバインナウ警察署に届けたのが事件の始まり。　現場検証で、２階の奥の屋根裏から盗まれた３９００万ＫＳのうち１０００万ＫＳが発見された。犯人があわてて置き忘れて行ったんだろう。
犯人は事務所２階の屋根のわずかな隙間から侵入した事が判明。体が細く運動神経がよい事が想像できる。まず最近トタン屋根を張り替えた業者が呼ばれた。その他近所で聞き込みが始まった。盗まれた金は大部分が、新しく発行された５０００ＫＳ札。その札を最近派手に使っている奴はいないか？ミャンマーの警察の動きは、単純で幼稚だがその推理が見事当たっていた。　警察も幼稚だが犯人は、もっと幼稚だったようだ。
犯人は夜の１２時半まで待って、現場に侵入し朝４時までかかって、腕時計の小さな明かりを頼りに金庫をドライバーでこじ開けた。いわゆる頑丈な金庫ではなくて、金属製の鍵のかかる引き出しのような金庫だったようだ。　そして早朝５時に家に大金を持ち帰り、１７才の妻と「金の使い道」を相談したのだろう。
犯人は、現場の近所のつぼを売ってる店で働いていた男だが、私の想像だが、犯人は誰かから被害にあった会社には、常時大金が普通の金庫に納めてあり、夜は無人になるという情報を得ていたものと思う。（ミャンマー人はホントおしゃべりだから、被害にあった会社のスタッフがサテンか何かで大声で話していたとも想像できる。）犯人は事件の翌日からつぼ屋には何も言わずに退職していた。（この軽率な行動も、私が犯人ですと言ってるようなもの）
そして犯人夫婦は、少し北部にあるインセインに、妻名義で６５０万ＫＳで家を購入する。同じく妻名義で５０万ＫＳの土地を購入。更に妻に、金のネックレス、腕輪、指輪など貴金属を買ってやっている。なかなか妻思いのオトコだ。　新居のための電化製品、テレビ、ビデオ、冷蔵庫なども購入。
派手に金を使った事で、そういう事は人の目を引くものである。ついこないだまでは、つぼ屋の店員たぶん給料も４万ＫＳくらいではないかと思う、そんな２０歳の男が、いきなり家を買い派手に金を使えば誰でも怪しむに決まっている。
この事件の記事は、ジャーナルのトップページ、続きは７Ｐ全ページ。その続きが１４Ｐに続くといった具合で、一度に読めない不思議な構成？？そして警察が昼間は他の事件で忙しく、夜も休まず捜査を続けた勝利であると、２回ほど書いてあった。実際、夜に張り込みもして犯人を逮捕したようだ。
盗んだ金額は合計２９００万ＫＳ、１０００万ＫＳ置き忘れた事は本人は認識していなかったそうだ。被害者に朗報は、盗まれた金額のうち１７２９万ＫＳが、黒いビニール袋に入れられて現金で残っていた事と、裁判が終了すれば、犯人が購入した土地や家、貴金属、電化製品等は、被害者に返還されるので、それほどの被害はないのではないかと思う。　記事にあるように警察のお手柄だと思う。
「　しかしね、、、アホだね～　半年くらい何食わぬ顔で、普通に暮らしていれば、見つからなかったものを、、、、」