12回目のチャイティーヨー登山 2 

ゴールデンロック
カラス口」と呼ばれる黒い岩石。カラスのくちばしに似た部分に、コインを投げ入れる。その直ぐ下にある洞窟パゴダは、今現在閉じられていた。
私も3度ほど日帰りのチャイティーヨー登山を経験したが、本当に疲れる。「行って 見て 帰ってきた」と強行軍で、写真で見たゴールデンロックを視覚で確認したただけのような行程、もったいないと思う。
チャイティーヨーがある山岳地帯は、国立自然保護地域に指定されていて、頂上から眺める風景もすばらしいし、ゴールデンロック・パゴダ以外にもユニークなパゴダがあちこち点在する。
何箇所か狭くて小さな洞窟パゴダもあるし、一番人気なのがパゴダではないが、「カラスの口」と呼ばれる、自然の大きな岩に細長い裂け目があって、そこに古いコイン(1000ksで7,8枚替えてくれる。これも以前は500ksだったと思う)を投げ入れるのだ。
ほとんどは裂け目に入らず岩にあたり跳ね返って来る。それを10数人の子供達が下で待ち構えて、落ちてきたコインを拾っては「カラスの口」めがけて、騒々しく投げつけている。


ゴールデンロック
キンブンサカンより、トラックでヤテェタウンを目指す。トラックの中には、頂上までノンストップで行くものもある。5,6年前から、トラックの定員数が決められ、1人でも多いと検問所でクレームがつき、出発できなくなった。そのせいで事故も少なくなっている。
チャイティーヨーパゴダの境内の入り口(北側)を、まっすぐ入ると、左手(西側)にゴールデンロックのチャイティーヨーがあり、東側に食堂街(といっても150メートル程)に降りる階段がある。
この「カラス口」へは、頂上のチャイティーヨー境内の広大なテラスの、南側の一番奥の階段をズンズン下りてゆくと、15分20分くらいでたどり着ける。そのカラス口を過ぎても小道は続いていて、今度は階段をあがってゆくと、食堂街の奥にあるパゴダに通じている。そのパゴダからも、さらに東に山道を進んでゆくと、いくつか面白いパゴダがある。
多分4年前の10月になったばかりの頃、10名のミャンマー人を引き連れてチャイティーヨーに参拝した事がある。
しかし、雨季がまだあけ切れない頃で、5月から9月の雨季の期間は、もちろんチャイティーヨー登山は出来るが、トラックなども極端に少なく、日に数本しか往復していない。また山道の店などもほとんど閉店している。
その10月の時も、山開きした直後に行ったのだが、多くの土産屋はまだ閉じてたし、何より10人のミャンマー人が気の毒だったのは、2日間雨が降り続いて、霧と雨で数メートル離れると、チャイティーヨーのパゴダが見えないほどであった。
ミャンマー人10名はローカルのゲストハウス。私は山頂のチャイトーホテルに2泊していた。 ほとんど宿泊客もいなかったのだが、なんと朝食時に外国人の宿泊客がいた。
初老のドイツ人で、職業などは聞かなかったが、雨季のチャイティーヨーが甚(いた)く気に入り、1ヵ月半も1人で長期滞在しているという。
晴れたら山歩きをし、雨が降れば読書に興じて、ぜんぜん退屈しないと言っていた。 これぞ旅の達人に会ったような心持がした。
私の旅ときたら、何時も慌しくバスや飛行機などの時刻を気にした、あたふたとした行程が恥ずかしくなる。
観光客が来ない雨季のチャイティーヨー、お勧めでは無いが、ゆっくり人生を考えたい向きには、格好の景勝地かもしれない。
続く

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